壁の中に隠れる左官工法
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京都で京町屋・数寄屋建築を中心に広く左官工事を行っている「中須左官店」で
今回は竹小舞について触れていきたいと思います。
竹小舞とは古くから、用いられている伝統的な和風住宅の土塗壁の下地に使う細長い材のことです。
現在は住宅の工法や材料も多様化していき、竹小舞下地はだんだん少なくなってきていますが、
植物素材は土となじみがよく、耐久性のある安定した土壁を作ることができます。
ではつくりかたを解説していきたいと思います。
荒壁土を塗り付け、貫の上に藁やメッシュを塗り込んで補強する”貫伏せ”を行います。
そののちに細い竹に寒冷紗を巻き付けた”のれん”を打ち付けます。
この”のれん打ち”は仕上げた後ではわからない手間のかかる作業になりますが、見えない部分に職人の腕がでてくるものです。
土壁は収縮が激しいのので何も考えずに 中塗り をしてしまうと柱回りに、散りが空いてしまいます。
ちり切れや壁際のひび割れを防ぐため”ちりまわり塗り”という作業を行います。
最初に行った荒壁より、貫伏せの部分が高くなってしまうため、全体を平らにするため、”底埋め塗り”を行います。
最後に”中塗り” ”上塗り” を行い完成となります。
京都でも土壁で新築を立てる人が少なくなってきています。
ぜひ今回の記事を参考に、土壁に興味を持っていただければなと思います。
中須左官店
京都府京都市中京区壬生高樋町65-58
事務所TEL:075-312-4656
2020.04.10