漆喰を構成する素材 4
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暮秋というにふさわしい気候となってまいりましたね。
京都で京町屋・数寄屋建築を中心に広く左官工事を行っている「中須左官店」です。
前々回に引き続き、漆喰を構成する素材をご説明したいと思います。
今回は「スサ」について。
土壁は乾燥し収縮する際にひび割れを起こしてしまいます。
それをふさぐためにつなぎ役として使用される繊維が、「スサ」になります。
スサにはほかにも役割があり、左官材料におけるスサの用途は壁の補強、亀裂防止、曲げ強度を向上させ、作業性をよくさせます。
塗り壁材料に弾性力を持たせ、鏝伸び、鏝ばなれをよくし、スサによる保水効果もあります。
関西では「スサ」と呼び関東では「ツタ」と呼ばれています。
基本的には漆喰に使用するのは麻スサであり、藁スサより細く、3mm前後の薄い仕上げ塗りである漆喰には適しています。
また藁スサよりは黄色いアクが出にくくなるため、白さを表す漆喰にとってはとても使いやすくなっています。
麻スサは、中塗りの砂漆喰や、屋根を止めたり軒などに使う漆喰にも使用されます。
自然風なものを好まれる方には、仕上げ用に使う方もいます。
さらに上等で漆喰の仕上がりを目指す方には、繊細で細やかな紙スサを入れるといいです。
中須左官店
京都府京都市中京区壬生高樋町65-58
事務所TEL:075-312-4656
2020.11.10